[追記2018/10/20]
2010年に投稿した本記事の最後の結論として新しい第四世代のミュージシャンは「インターネットを媒体として広範囲なリスナーと緊密な関係を構築するミュージシャン」であるが、ミュージシャンをサポートする事務所の立ち位置のポータルサービスがまだ出来ていない としていました。
2018年、Frekulというサービスを知りポータルサービスもかなり具体化されてきていると認識しました。世の中に自分の音楽を伝えたい今は名もなきミュージシャンにとって非常に大きな意味を持つと思います。まさに第四世代の音楽家とパトロンの関係がスタートしたと言えるでしょう。おそらく同じようなサービスが複数誕生していると思いますので今後これらのサービスが競争・成長・発展して行くことで新しい世代が確立されて行くと思います。
[追記 終わり]
第4世代 ミュージシャンの生業 について
パトロンと音楽家(ミュージシャン)との関係からの考察。
昔から、音楽家はパトロンに養われてきました。
現代の音楽の基本構造である平均律をバッハがとりまとめた18世紀以降、パトロンとミュージシャンとの関係は大きく3段階に分かれて変化してきています。
そして、21世紀に入ってから、その構造が次の段階に移行しはじめ、2010年の現在、第4世代ミュージシャンの姿がはっきりと見えてきました。
第一世代から第4世代までの変遷については以下の記事に詳しく書いてあります。

さて、第4世代ミュージシャンとは、
インターネットを媒体として広範囲なリスナーと緊密な関係を構築するミュージシャン ということになります。
そして、世代交替に伴う地殻変動とは、レコード会社・大手音楽事務所の役割の縮小です。
それでは、第4世代ミュージシャンの活動は どうなっていくのでしょうか。
基本は 楽曲作りの他には ライブ活動 と ポータルの運営 の2軸で活動していくことになります。 問題はポータルの運営です。
ポータルと言っても、今までのポータルサイトとは違って、リスナーに対する側面とミュ-ジシャンの活動そのものをサポートする側面を併せ持つものです。
ポータルサイトのミュージシャン活動サポート機能としては、
種々スケジューリング
ファンとのリレーション
著作権やダウンロードを含む楽曲の管理
イベントの企画管理実行
利害関係者との交渉
などそのミュージシャンに係ル全ての事象を一元管理できるものが望ましいですね。
わかりやすく表現すると、
というもの。
要は音楽事務所の仕事を一手に引き受けるソフトウェアということになります。
ミュージシャンは音楽に専念して、その奥様とか恋人とかがマネージャさんとしてポータルの運営にあたるというのが私のイメージです。
それらが、ポータルサイトの裏側だとするとポータルサイトの表面は、ミュージシャンとリスナーを緊密に結びつけるツールでなくてはなりません。
この点については、アイデアがまだぼんやりとしていますが、キーワードは「緊密な関係」だと考えています。
例えば、ネットでライブをするのもustream等の媒体が出てきましたが、きちんとした映像と音を提供すると同時にネットの向こう側のリスナーとアーチストが擬似的に同じ場所にいて直接コミュニケーションがとれるようなそういうシステムがあれば、ネット越しでも緊密なライブが出来るのではないかなと。。。 そういう仕掛けもコミで、ポータルを作れないかなという思いがあります。
次回以降は、ミュージシャンとリスナーが緊密な関係を維持するための方法論について書いていきたいと思います。
2010/10/27 次回以降がいまだに書けてませんが。。。。
ついうっかり感想文さんとカリントボンボンさんとDr.keiの研究室2?Contemplation of the BLUE-さんにトラックバックさせていただいています。
[2018/1/7追記]
2010年にこの記事を書いてから7年半経過しましたが、結局自分では何も作り出せず世の中の趨勢を傍観し続けています。 方向性は正しかったようで、One Ok Rockのようなネットを最大限駆使して出てきた大スターも生まれ、音楽配信のサービスも先駆者のustreamが駆逐されるほどの盛り上がりを見せています。ただ、ミュージシャンと聴衆の関係はやはり「希薄」なままですね。現在の動画配信サービスは双方向コミュニケーションの機能も備えていますがまだまだ何かが足りないようです。また、大手音楽事務所もやはり健在でOne OK Rockのライブとポータルの管理はミューズが行なっています。 規模が大きくなればなるほど広報や現場マネージメントが複雑化するので当然といえば当然ですが、この分野でAIなどの技術を投入した画期的包括サービスが10年後には開始されているのではないでしょうか。
[2018/1/7追記終わり]
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