森を生き返らせる活動 日本熊森協会について

日本の森を守る活動
先日、日本熊森協会という自然保護団体に入会しました。
自然保護団体というのは偏執的で攻撃的で融通の利かないトンデモ組織であるか、イデオロギーや宗教が背景にあるか。。というのが私の今までの認識でした。
森の木の実の不作でお腹を空かした熊が人里におりてきて射殺されるというニュースを読んで色々とネットで情報を集めていくうち、日本の森が杉などの針葉樹の人口林によって非常にヤバイことになっており、放っておくと、日本の豊かな自然だけでなく、豊かな自然を前提として我々日本人が享受している豊かな水やおいしい農作物などが日本から消えてしまう恐れがあるということに気づきました。
 日常生活の中では気が付かないところで自然破壊が進んでいます。 ブルドーザで山を開梱するような派手な自然破壊ではありません。 杉の木の森は見た目は青々として自然の恵みたっぷりの森に見えますが、実態は、杉以外の生き物が生きていくことが出来ない死の森なんです。 
 
 これはいったいどういうことなのか、いろいろとネットで調べてわかったことは、
 
 杉を狭い間隔で植えてほったらかしにしている。
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 杉の木が成長してその上部の葉で日光が土まで届かない暗い森となる。
 ↓
 杉以外の植物はほとんど生えてこない。 下草すら生えない杉だけの森が出来上がる。
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 草を食べる昆虫が寄り付かない。 杉は木の実をつけないので木の実を食べる動物も寄り付かない。
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 森の中の食物連鎖がほとんど存在しない森となる。 動物の糞や死骸などの有機物もなく微生物の発生もなく土地はやせ細る一方。
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 草が生えないので森の保水力は弱まります。 よって大雨が降ると雨は表面の土を伴ってそのまま河川に流れ土砂崩れや河川の氾濫を引き起こす。
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 ますます森は死んでいく。
 
 日本の森の半分以上がこのような「死んだ森」だというのですから。。。。(←突っ込み大歓迎)
 
 先日の記事で、新幹線に乗って見る景色は緑豊かな森が延々と続くと書きましたが、その半分は生き物が生きていけない死の森だという訳です。 日本は自然が豊かでいいなぁなどと感傷に浸っている場合ではなかったのです。
 
 みなさん、日本の国土の素晴らしいところはどういうところでしょうか?  豊富できれいな水、豊かな自然と農作物、豊かな魚介類、温暖な気候 そしてそういう土地だからこその温厚で真面目でモラルが高い日本人です。 これらは、森が生きているからこそ享受できるものです。 今、森が半分が死んでしまい青息吐息の日本列島で何が起きているか、土砂災害、花粉症、アレルギー、ヒステリックな人達、愛情をうまく使えない人達、モラルの崩壊、全てが森の死によって起きているとは言いませんが、森の死が相応の影響を与えていると思いませんか?
 
 今世界各国は急速に保護政策に傾いています。 食糧危機もいつか必ず起きるでしょう。 そういった中で日本の強みは、豊な自然と高度な工業力とモラルの高い国民性です。 しかし、森が死んでしまったら全てを失ってしまいます。 そして森が死につつある中、日本の強みも段々と薄れていっているのが現状だと思います。
 
 強くて魅力的な日本を取り戻すには 森を生き返らす ことが一番大切なのではないでしょうか。
 
 何故、このようなことになってしまったのかについては、行政の問題などネットでいろいろと出ていますのでここでは言及いたしませんが、残念ながら、行政は森を生き返らすような動きはまだないようです。 行政を動かすには政治を変えないといけません。 政治は数です。 死んだ森の重大性、森を生き返らせることの重要性を広く日本人一人ひとりに理解してもらうことが大切です。
 また、直近の課題として、死に行く森を少しでも食い止めること、殺される動物を一頭でも生かすこと もやっていかねばなりません。 そして、行政がやらないなら誰かが 森を守っていかねばなりません。 
 
 個人レベルではとても出来ないことです。
 
 行政への働きかけ、政治への働きかけと森の重要性のPR、直近の問題の解決 この3点を同時に推進しているのが 日本熊森協会です。
 
 ざっと調べたところ、特定のイデオロギーや宗教に依存はしていないこと。 詐欺などを行う組織ではないことを自分なりに確認して入会しました。
 
 まだ会員数は2万人強しかおりません。 100万人を集めて政治を変えようというのが一つの目標のようです。 
 
 この記事を読んで頂いた方で、日本の将来が少しでも心配になった方は一度 熊森協会のWebsiteをご覧頂きますようお願いいたします。
 
 熊森協会は、本当に真摯に活動されています。 森を生き返らせるプロセスも地道に活動されています。 上述した森が死んでいくプロセス(赤字)に生き返らせるプロセス(青字)をはさんで森の死滅をなんとかくいとめようとしています。
 
 
 杉を狭い間隔で植えてほったらかしにしている。
 ↓
 杉の木が成長してその上部の葉で日光が土まで届かない暗い森となる。
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 杉以外の植物はほとんど生えてこない。 下草すら生えない杉だけの森が出来上がる。
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 草を食べる昆虫が寄り付かない。 杉は木の実をつけないので木の実を食べる動物も寄り付かない。
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 森の中の食物連鎖がほとんど存在しない森となる。 動物の糞や死骸などの有機物もなく微生物の発生もなく土地はやせ細る一方。
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 草が生えないので森の保水力は弱まります。 よって大雨が降ると雨は表面の土を伴ってそのまま河川に流れ土砂崩れや河川の氾濫を引き起こす。
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 ますます森は死んでいく。

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 間伐をして日光が下まで当たるようにする。
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 広葉樹を植樹する。
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 生き物が森に帰ってくるまできめ細かく森をメンテする。

 
 
 本当は間伐をした後は放っておくのが自然で良いのでしょうが、自然に任せると100年単位の時間がかかってしまいます。 より自然に近い形で森を復元することに試行錯誤で取り組んでおられます。
 
 私はとりあえず会員になって、少しだけ寄付をしただけですが、今後は出来ることから少しずつでも動いていこうと思います。
 
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 またまた積極的に動きたいという衝動にかられる対象が出来てしまいました。 時間は一日24Hしかないので衝動の力が大きいことを優先してやっていくだけですね。
 ここ数年、日本の将来を心配したり、無施肥無農薬野菜を作ることや山で暮らすことなどに興味を持っていろいろと調べたりしていましたが、すべてが森につながっています。 まぁなるほどなと思っているわけです。 
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ならなしとりさんにトラックバックしています。このblogは熊森協会への批判のカテゴリがあるサイトです。 こちらもご覧になって判断されてはどうでしょうか。 私は大きな方向性は間違っていないと思いますので入会しました。 やりかたや組織の動かし方などは大企業ではないのでグタグタだと思いますが森を生き返らせることの必要性に対して理解納得し、その問題に対して行動をおこしている団体ですのでこんなものかなと。些細なことを言うと、入会の個人情報を入力するフォームがあるのですが、どこにも個人情報保護法に対する協会の指針が掲載されていませんでした。これを指摘すると「修正します」とのことでした。まぁそれで良いんですよ。。。と思ってます。
[2010.11.11追記]
楽山舎通信さんにもトラックバックさせて頂きました。この記事にあるように組織としてきちんとした情報発信を行えばもう少し熊森の運動も広がっていくのではないかなぁと思うのですが難しいのですかね。。。熊森批判のblogは裏返せば熊森がきちんとした組織として成長していくための処方箋だと思います。熊森の大きなコンセプトはすごく良いことだと思いますのでしばらく会員として微力ながら組織として良い方向に向かうことが出来るように働きかけていきたいと思います。
[2010.11.16追記]
森林保護に関しての問題意識を今後どのように実生活にあてはめていくのか整理いたしました。
森林保護について

[2015/5/24追記]
結局クマモリは、他の部分で?な面があって一年で退会していますが、森についての考えは今も変わっていません。 ただ、言うは易し で、実際に取り組むのはとても大変ですね。 同じ会社の若い人が同じように「森を救いたい」と言って会社をやめて林業に入りましたが、すぐにやめてまた元の同業社に戻ってきてしまいました。どうも、彼曰く、「とても古い体質の業界」だったとのこと、、、、

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