大阪肛門科診療所にて痔の分離結紮手術を受けました。その術後66日-105日の体験記です。
痔の手術全体のまとめはこちらです。

術後2ケ月から3ケ月までの一か月間
これを書いているのは術後105日目です。
前回の記事は術後65日目でしたので約1.5ケ月ぶりの記事となります。
この1.5ケ月の間どうだったかというと、
という衝撃的事実をお伝えしないといけません。
術後2ケ月が経過時点で、手術の傷は治癒が終わっていましたが、手術の時に新たに出来た傷がまだ治りきっていませんでした。新たに出来たというのは、深さが規格外に深い裂肛の全てを結紮しきれなくて裂肛の一部が残ってしまったということだと思います。私の裂肛がこの分離結紮の守備範囲を少し超えていたということなのでしょう。もう少し深かったら手術してもらえなかったかも知れません。そうなった場合は大学病院などで大規模な手術になったかもしれません。本当にギリギリ間に合って良かったです。
排便時もそれほど痛くありませんし普段はあまり気にならない程度のものでしたので生活自体は普通に戻っていましたが、これがなかなか治りきらないまま1.5ケ月経過してしまったという感じです。
その間、佐々木巌先生もいくつかの治療方法を試しましたが今のところ大きな変化が見られません。
その傷というのは、肛門の出口のところから肛門括約筋までの縦に一筋浅くて細い切り傷です。これがなかなか治らないんですよね。
その間行った治療
行った治療は、
(1) 肉芽(にくげ)を整える
傷が治癒する過程で出来るのが肉芽ですが、それが大きくなりすぎると治癒を阻害するとのことで10日に一回通院して肉芽のうち大きくなった部分を削りました。 この方法では変化が見られず2回行って次の方法となりました。
(2) 真っ赤な塗り薬
3回目の肉芽治療?の際、肛門出口付近の治癒していたと思っていた部分が実は表面しか治癒しておらず中は炎症をおこしたままだったのが発見されました。この炎症が残っていることで奥の方の治癒が阻害されている可能性があり、いったん、表面の治癒していた皮膚を切って傷口を露出させました。 この施術は結構痛くて今回の痔の手術関連では一番痛かったと思います。そしてそれと同時に、肉芽の余分な成長を阻害する薬(真っ赤な塗り薬)を塗るという治療方法に変えました。
真っ赤な塗り薬は自分では塗ることの出来ない薬らしく、一週間以内に通院して3週間ほど続けましたが成果は現れず傷の状態は良くもならないし悪くもなっていない状態が続きました。
(3) 徹底消毒
そして術後ちょうど3ケ月たった時、(2)の治療はあきらめて、「消毒する」という治療に転じます。消毒というのは抗生物質とかの生ぬるいものではなくて、ヨード剤を塗って全方位にウィルスやら細菌を全滅させるというものです。これをやると治癒が遅くなるのですが、治癒を阻害している炎症を止めるのが先ということで、5時間-8時間おきにヨード剤を塗るという治療を現在行っています。
この治療を始めて10日たちますが、成果はビミョーですね。ただ、少しだけ良くなっているような気がする感じはします。次回の診察は8月上旬に設定しましたのでそれまでは出来るだけ間隔を開けずにヨード剤を塗り続けます。
なぜ治癒が進まないかの考察
手術前の説明では治癒は2-3ケ月という告知でしたので既に4ケ月目に突入している私は
のカテゴリ入りを果たしたわけです。 保険外治療なので診察に一回一万円ちょいの費用がかかりますのですでに相当なお金をお尻に対してぶちこんでいるわけで、そろそろ治っておくれよ~ と泣き言が出てきてしまいそうな状況ですが、とにかく30年来の超巨大な痔を治すのだからある程度は仕方なし!! と観念しています。
一番大切な1月後から一か月間に身内の入院・不幸があり肉体的・精神的にかなり無理をして一時的に免疫力がかなり落ちたことも影響しているのは間違いありません。
それと、もうひとつ。 いわゆる気の持ちようの話です。
今回の手術では、完治後にあれもやろう、これもやろう というスタンスを決めていました。
「完治後にヤル」ということは「完治までは何もしない」ということと考えて、手術を受けた3月末からは自分のやりたいことを封印して一切何もせず極力寝て過ごして4ケ月間が過ぎていったのです。
今ではこのような意味不明な「封印」はすべきではなかったと思っています。傷は完治していませんが普通に生活できているのですからね。4ケ月間の人生を無駄にしてしまったと反省しています。
「行動を封印する」ということは「自分を病人だと自分自身で定義している」ようなものであり、これでは自然治癒能力もあがらないだろうなとようやく気付いたわけです。
では、なぜやりたいこと諸々を封印したかというと、
という気分だったのです。この痔の手術を一つの分岐点として捉えていたのですね。それから、「寝ていれば傷の治りが早くなる」と誤解していました。
確かに自然治癒には睡眠は必要ですが、「寝てばかり」という状態では自然治癒がほとんど進まないということがわかっていなかったのです。
ということで、
となってしまいました。
そして何もやらず寝てばかりいたことで、筋力が著しく低下してしまいました。
それに気づいて、最近ようやくストレッチや自重筋トレを再開したのですが、それはそれはひどい有様でした。もぅ身体はこわばり、プッシュアップは20回もできません!!! 3ケ月も何もしなくて運動もWalkingぐらいしかしていなかったのですから当然といえば当然ですが、このような身体の状態では治癒も進まないのは当然だなと思いました。
60歳を超えて痔の手術をやろうという方は、私のこの間違った術後の過ごし方を反面教師にして自然治癒力を高めつつ治療してくださいね。
7月に入ってから、ストレッチと自重筋トレを再開して少しずつまともな身体に戻りつつありますが手術前の状態に戻るには2ケ月くらいかかりそうです。
次回ご報告は8月上旬にいたしますね。では~♪
<<次の記事>>

<<戻る>>

>>>>2021/2/12追記
大阪肛門科診療所のお考えにつきましては、副院長の佐々木みのり先生が本を出版されました
題して「おしりを洗うのはやめなさい」です
とてもわかりやすく親しみやすい文章で書かれていますので是非ご一読を!
>>>>追記終わり
メッセージ